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クラブ活動報告「映画を楽しむ会」−26
世界のミフネが演じる痛快時代劇−『用心棒』 |
「三船コーナー」前で本日の参加者一同
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・ 日 時:
2018(H30)年6月14日(木)10:00〜12:00
・ 会 場:こうのすシネマ
(エルミこうのすアネックスビル3階・4階)
・ 作 品:カラー/110分、
日本公開1961年(昭和36年)
・ 参加者:14名
・ 昼 食:はなの舞
二組のやくざ一家が争いを繰り返している上州の宿場町。そこにぶらりと現れた凄腕の浪人、桑畑三十郎((三船敏郎)は、双方の親分に自分を用心棒として雇わんかと、売り込みをかける。
初めは金目当ての三十郎も、宿場の活気のなさに男気を発揮しはじめる。双方のやくざ一家を戦わせて、平穏な宿場に戻そうとする。虚々実々の作戦を立てて、実行する。親分とおかみさん、それに従う子分たち。見守る宿場の人たちの心の有り様が展開されていく。
三十郎とやくざの弟(仲代達矢)との対決も、おもしろい。ピストルと出刃包丁の早業だ。
随所に黒澤明監督の演出、音楽効果によって登場人物の心の内が映し出され、ぐいぐいと作品に引き込まれていった。
もう一方のやくざの弟(加東大介)、おかみさん(山田五十鈴)、居酒屋のおやじ(東野英治郎)の演技もすばらしい。57年ぶりのなつかしさに満たされていた映画であった。
*出席者から寄せられた感想 :
・対尾 雅之さん(16期・桶川)
この映画は18歳頃に見て、その後は見ていない。世間知らずの高校生と今とでは反応が全く違い、丁寧に鑑賞した。「狂言回し」の登場が典型的でわかりやすかった。なお、展開に理解できない部分もあった。ラストで、三十郎が戦った相手に弾が残っている拳銃を渡す場面である。このシーンのワクワク感で余韻を残すのが、黒沢映画の手法であろう。その他として、オープニングの場面で切り落とされた手首をくわえた野良犬が宿場を走るのにはびっくりしたが、映画が終わりで、このシーンを思い出して黒沢監督の心難い演出に “
上手い ” の一言。 |
中央は、ヴェネツィア国際映画祭
最優秀男優賞(ヴォルビ杯)トロフィー
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「はなの舞」での昼食会風景
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昼食会-2
「MIFUNE THE LAST SAMURAI」
の説明をする瀬山さん
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<スポット>
「MIFUNE THE LAST SAMURAI」
映画俳優
三船敏郎さんの没後20年を迎えて、三船さんの生涯を描いたドキュメンタリー
映画が上映されています。
三船さんが出演した「七人の侍」「蜘蛛巣城」「用心棒」「赤ひげ」「宮本武蔵」などに
焦点をあて、その生涯と世界に影響を与えたサムライ映画の進化が見られます。
あと10日ほどで終了になりますので、興味を持たれる方はご覧になられたらと、お奨めい
たします。
なお、ロビーには、三船専用の椅子や洋服、様々な貴重な写真も数多く展示されています。
(報告:瀬山 宏昭、 写真:熊谷 康夫) |
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