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クラブ活動報告「映画を楽しむ会」−39
自然の猛威と生死の境 −「八甲田山」 |
本日の参加者の皆さん
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日 時:2019(R1)年7月9日(火)
10:00a.m.〜2:30p.m.
・ 作 品:「八甲田山」、監督/森谷司郎、
1977年/カラー/169分
・ 出 演:高倉 健、北大路欣也、加山雄三、
三國連太郎、緒形 拳、丹波哲郎
・ 会 場:こうのすシネマ
・ 参加者:13名
・ 昼 食:エルミ・アネックスビル向かい側 箱庭
「今まで目にしたことは口外しないように」、連隊長の言葉が響く。明治34年(1901年)末、日露戦争を目前にして、陸軍は寒冷地訓練が必要とされていた。
そして、青森と秋田の2か所から出発する雪中行軍の演習が実施されることになった。その目的地に選ばれたのが、一つ間違えば生きては帰れない冬の八甲田だった。
弘前連隊大尉(高倉健)と青森連隊中尉(北大路欣也)の行動が中心になって、物語は展開していく。周到な準備と配慮の弘前隊(31名)に対して、青森隊(219名)は、無謀とも思える多人数の編成で臨むことになる。
弘前連隊長は、冬の雪が厳しいことを体感している。青森連隊長は東北出身であるが、八甲田山の冬の姿を知らない。2泊3日の行程と距離の短さに油断もあったのだろうか。切ないほどの自然の厳しさに、兵士が一人また一人と雪中に倒れていく。道案内人をつけなかったことが最大の誤算となり、219名中 12名の生存者になってしまった。
訓練の結果、これほどの犠牲が出たことは、陸軍の最大の汚点になってしまった。第三者に口外しない。浅田次郎の綿密な資料と考察によって、原作「八甲田山」に蘇った。
また、“冬の景色を写したらこの人”と言われる木村大作の撮影監督のカメラワークも生かされて、すばらしい作品となった。
(報告:瀬山宏昭、写真:熊谷康夫) |
レストラン「箱庭」
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昼食を食べながら話が弾む
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