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北本市教育委員会 の出前講座 2024/1/25(木)
北本市/「デーノタメ遺跡」講座を開催 |
講習風景-1 参加者 41名と満席で盛況 |
1月25日(木)北本市教育委員会文化財保護課の出前講座として、専門員の磯野さんを迎え、デーノタメ遺跡について、北本市文化センターにて午後2時より講演を頂いた。当日は41名の参加者がありました。
デーノタメのユニークな名前の由来は、湧水「デイ(出井)」あるいは「デスイ(出水)」とため池のタメを合わせた名称、湧水のため池であると言うことです。デーノタメ遺跡の特色として
(1) 縄文時代中〜後期の集落が大規模に保存されている
(2) 集落は、1,500年間の長い期間存在していた
(3)
集落と水場の空間がセットで出土している
(4)
水場から多量の漆塗土器や植物が出土
以上の4点に集約される。
磯野さんの講演のテーマは、遺跡からみた縄文人の植物利用と言う内容でした。縄文人はメイブルシロップを絞って飲んでいたのではないか?、 加工材として (1)
クリ (2) カエデ (3) クワ (4)
エノキの順であるが、カエデの比率が多いので、カエデの樹液採集に気づいていた可能性がある。また、ブドウの種も検出されており、今のブドウより小さい山葡萄に近いサイズでブドウの表面には酵母がついてまとめて保存すれば、ワインが自然発酵する。縄文人が、現代人と同じように「メイプルシロップ」を作ったり、「ワイン」を飲んだとも想像できる。
今から4,000〜5,000年前の縄文人の生活は、文化や文明の程度が低く遅れていることが常識だが、講演を聞いて縄文人が自然との共生に優れ、植物を利用した豊かな生活が見えて、縄文人は日本人のルーツであると再評価した一日でした。
(文責:鈴木忠 写真:石黒)
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講習風景-2
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講習風景-3 質疑応答 |
講師 磯野 浩司 氏 |
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