映画… 「砂の器」鑑賞

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「映画を楽しむ会」開催報告-93 
「砂の器」を観賞
〜 ピアノと管弦楽のための組曲「宿命」が胸を打つ 〜

出席者は16名で過去最高

● 開催日時: 7月9日(水)、10時上映開始 
● 場 所:こうのすシネマ
● 出席者:16名
● 作 品:
 『砂の器』、1974年/日本/カラー/143分
● 監 督:野村芳太郎 ●原作:松本清張
● 脚 本:橋本 忍、山田洋次
● 出 演:
 丹波哲郎、加藤 剛、森田健作、島田陽子、
 山口果林、笠 智衆、加藤 嘉、佐分利 信、
 緒方 拳、渥美 清
● 昼食場所:
 アジアン スパイシーレ ストラン「サモサ」      
 (12:40p.m.〜、16人)
● 報告者:岩佐正二、写真:石黒廣行

<ストーリー・解説>
 国鉄蒲田操車場構内で、身元不明の男性の撲殺死体が発見された。警視庁の今西栄太郎刑事(丹波哲郎)と西蒲田署の吉村弘刑事(森田健作)は、被害者が口にした“カメダ”という言葉を頼りに身元を捜査し始めるが、手掛かりは得られない。今西たちの足を使った執念の捜査によって、やがて被害者は元巡査の三木謙一(緒形拳)と判明する。

七夕飾りのエルミショッピングモール

レストラン「サモサ」男性テーブル
 事件の前夜、三木と蒲田駅前のバーで酒を飲んでいた白いシャツの男を追ううちに、重要参考人として、将来を嘱望される作曲家・和賀英良(加藤剛)の存在が浮かび上がってくる。そして、今西刑事、吉村刑事の丹念な追及で真相が明らかになっていく。迷宮入りとされた殺人事件を捜査する二人の刑事をメインにしているが、いまも名作として語られるのは、事件の謎以上に殺人を犯した者の“宿命”をテーマにし、人間の業を見事にすくい取っているからであろう。
 日本中を放浪した犯罪者の少年時代を、真冬の津軽をはじめとして信州、北関東、山陰などに四季の風景を求めた美しい映像は見応えがあった。
 犯罪者の父親を演じた加藤嘉の存在感は、ひときわ際立っていたと思う。今西刑事によって事件の背景が語られる捜査会議と同時進行するコンサートホールでの交響曲「宿命」の重厚な調べは、この犯罪にかかわった人々への感情が言葉の中にあふれ出てくる今西刑事を演じた丹波哲郎の名演技と共に印象に残るものであった。

《 出席者から寄せられた感想 》
◆ 大島かよ子さん(専攻2期、北本市)
 「砂の器」は、一番観たかった映画でした。「宿命」の音楽と巡礼する親子の映像がとても胸に残る映画で、涙、涙でした。特に印象だったのは、千代吉を演じた加藤嘉さん独特の名演技でした。
 余韻にひたりながら、昼食会場へ移動。カレー本場のナンやグリーンカレーを食べ、皆さんと歓談していたら、すっかり余韻が消えてしまいました。楽しい一日でした。
◆ 古荘元信さん(専攻5期、北本市)
 人気の高い映画のためか、観客席もかなり埋まっていた。私は原作も読み、映画も一度
観たことがあるが、すっかり忘れていて、映画が終わりに近づくにつれて次第に記憶が蘇ってきた。
 事件の犯人である天才ピアニスト和賀英良(加藤剛)の演奏会に、殺人罪の逮捕状を携えて駆けつけた今西警部補(丹波哲郎)と吉村巡査(森田健作)の最後のシーンが圧巻であった。演奏を終えて万雷の拍手の中、笑みを浮かべる天才ピアニスト和賀英良には、どんな思いが去来したのであろうか?人間の業の深さを、つくづく感じさせられた。
◆ 石黒廣行さん(専攻3期、北本市)
 映画「砂の器」は、若いころ名前を聞いたことがあるくらいで、内容は知らなかった。最初の画面は、海岸で子供が砂で小山を作り遊んでいた。砂の塊は海水を灌ぐと形になるが、時間が経過すると形が崩れてしまう画面でスタートした。
 最近のテレビの刑事物は科学的な検証で犯人を見つけるものが主であるが、戦前のこの時代は人に会って話の中で事件の本質を掴んでゆくことが刑事の手法で、人間味があって面白かった。最近はDNAが分かると親子兄弟の血縁関係まですぐに分かってしまうが、この時代では血液型さえ判明するのに数時間かかっていた。
 犯人にたどり着くまでに紆余曲折があり、映画で何が言いたかったのは良く分からなかった。犯人は孤児であったが、育ての親が一番大切であったのか、後見役として親切に見守ってくれていた人が一番大切であったのか、よく分からなかった。結局、「人生は砂で出来た器のように壊れやすいものである」と言いたいのか、私にはよくわからない映画であった。
最後に、この映画では端役として出演していた渥美清が出てきてホッとしたが、当時の主演者としては丹波哲郎や加藤剛の時代であったことを理解した。
◆ 対尾雅之さん(16期、桶川市)
 松本清張の映画となれば気合が入り、ネットで「丹波哲郎」「森田健作」の二人が刑事役と確認し、キャスト全員を印刷して参加した。「砂の器」は観たことはあり、「蒲田操車場での殺人」と「出雲に東北の訛り地域がある」は覚えている。その他、渥美清が出演していたなどの記憶はない。
  映画は、テーマ曲の「宿命」と映画の展開が理解できず不完全燃焼だ。松本清張のサスペンスはこんなものではないと、帰宅後に図書館で「砂の器(全集 5)」を借りた。1/3 ほど 読んだが、本には引き込まれる。多分、これは小説の勝ちです。
   カレー店のナンは、おいしいいが大きくて食べきれない、しかし、心配は無用で店に持ち帰りのビニール袋の用意がある。
 *末尾に、「砂の器」歴代キャストを添付した、懐かしい名前があり各キャストでのイメージは広がる。

レストラン「サモサ」での昼食風景


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