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映画を楽しむ会」- 96
「ローマの休日」を観賞
〜 アン王女は永遠のヒロイン 〜 |

出席の皆さん
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開催日時:2025(R5)/10/10(金)10時上映開始
● 場 所:こうのすシネマ
● 参加者:14名
● 昼 食:レストラン「箱庭」・・11 名
● 作 品:
『ローマの休日』、1953年/アメリカ/モノクロ/118分
● 監 督:ウイリアム・ワイラー
● 出 演:
オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック、
エディ・アルバート、テュリオ・カルミナティ
◆ ストーリー・解説
各国を歴訪中の某国王女アン(オードリー・ヘプバーン)は、最後の訪問先としてイタリアのローマを選ぶ。ハードスケジュールと息の詰まるような生活のためストレスが極限にまで達したアンは、お供の目を盗んでローマの街へ抜け出し、アメリカ人の新聞記者ジョー(グレゴリー・ペック)と知り合う。あとからアンの正体を知ったジョーは、スクープをものにするため、ローマの街の案内役を買って出る。やがて二人の間には愛情が芽生えるが、それは決して許されることのない恋だった。 |

昼食風景 |
二人が運転するオートバイがローマの街中を駆け巡るシーン、有名な口に手を入れびっくりする様子、船上パーテーの某国秘密警察との乱闘等の名シーンは、年を経ても色あせず十分楽しめた。この作品は、「午前十時の映画祭15」で最多の7回目の上映である。この映画がいつまでもこんなにも観客の胸を打つのは、もちろん本格的な映画デビューでいきなりオスカーをさらってしまったオードリー・ヘプバーンの魅力があるからだ。だが、それだけではない。つかの間の休日をのびのびと満喫するアンの姿に、プロとしての人としての尊厳を奪われた脚本のダルトン・トランポの自由への渇望が表現されている。当時のアメリカは冷戦構造化下で吹き荒れた赤狩りの嵐の中で、言論と表現の自由を主張していたトランポは危険人物のレッテルを張られていた。
そして、かけがえのない人生を踏みにじる不条理な権力への名匠ウイリアム・ワイラーの怒りがこめられていることも、作品におおいなる力を与えているである。
主演したオードリー・ヘプバーンはその後「ティファニーで朝食を」「おしゃれ泥棒」「麗しのサブリナ」「マイ・フェア・レディ」と次々とヒット作を出し、記憶に残る名女優となったのである。 (報告:岩佐正二、写真:大島かよ子)
◆ 参加者から寄せられた感想
*伊藤堅一さん(専攻3期、上尾市)
「ローマの休日」、懐かしい映画だ。1953年に、新人だったオードリーヘプバーンがアカデミー主演女優賞を獲得し一躍有名になった映画だ。久しぶりに見たが、筋はだいたい記憶に残っていた。
ヘプバーンが24歳の時の映画だが、王女という威厳を持ち気品ある顔立ちと立ち振る舞いは何度見ても魅力がある。映画の最後に記者会見の場面があるが、王女が各国の記者から挨拶を受けた時に、短い言葉ではあるがその国の言葉で返していた。芸が細かいと感じたが、実際彼女は6か国語くらいしゃべるようだ。
映画が始まってタイトル「Roman Holiday」が表示された時に、「ローマの休日」は単純に英単語を日本語に置き換えたタイトルだと思った。しかし、帰ってから調べてみると、「Roman Holiday」とは「他人の犠牲において楽しむ娯楽」という慣用句で、私達がイメージする「ローマでの休日」であれば「Holiday in
Rome」だ。
スクープが欲しい新聞記者と自由が欲しい王女が一時は欲しい物を手に入れたのだが、最後にそれぞれの欲望を捨てて義務を果たしたことが、この映画がいつまでも心に残る理由なのだろう。
以
上 |
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