史跡… 品川宿品川歴史館

	史跡巡りクラブ活動報告　2025（R7）/12/４(木)実施品川宿・品川歴史館めぐり
	品川寺（ほんせんじ）は、品川で一番古い寺。江戸時代末期に荒廃し、大梵鐘も海外に搬出されて行方不明となる。昭和5年スイスのジュネーブから贈還され今日に至る
	総勢20名の参加者を得て、今期3回目のイベント・品川宿巡りを行った。高崎線で一気に品川へ、品川から京急で一駅、北品川でガイドの方 3人と待ち合わせ3班に分かれて出発した。品川と言うとビル群のイメージであったが、約1.6㎞の品川宿は昔の街道筋がそのまま残っており、町の雰囲気は下町然としている。品川宿は海辺のまちであり、街道から少し下ると今は運河となっている船着き場が残っている。　また、反対側は武蔵野台地の縁であり、御殿山、浅間台などへの坂道となっている。宿場は、江戸方から歩行新宿（かちしんじゅく）、北新宿、南新宿の三宿から成っている。旧来の品川宿は伝馬と歩行人足を常備し、100疋100人を負担していたが、歩行新宿は新たに歩行人足だけを100人負担した宿として品川宿に併設された。歩行新宿は「北の吉原・南の品川」と言われたほど岡場所が栄えた町であった。甲州街道の内藤新宿もこれにあやかって作られたそうで、その名残は今も歌舞伎町に残っている。ついつい、印象深かった話に逸れてしまった。　新宿三宿ではそれぞれの地域で主だった名所をガイドの説明を受けながら見学した。記憶を辿って列記すると、土蔵相模、利田神社（かがたじんじゃ、品川湊に迷い込んだ鯨の供養塚）、品川神社（富士塚、板垣退助墓、家康奉納の神輿・御神面）、荏原神社、天妙国寺（かつて多くの堂宇があった）、品川寺（ほんせんじ、江戸六地蔵の一番目）等々。流石に品川はお江戸に一番近い東海道の宿場だけあって、数多の寺社、名所などの見所が点在している。どことは言わぬが、中山道の田舎宿場とは大違いである。残念ながらこの状況は昔も今も変わっていない。ガイドさんの説明はかつて野菜が集められ、市が立った青物横丁で終了となった。ここでは勤め人に人気の炭火焼食堂で各自めいめい、好きな焼きものを頂いた。青物は付いていなかった。　イベントは一旦ここで中締めとし、何人かは水族館や高縄ゲートウエイへ向かった。残った者はバスで品川歴史館に向かうことにしていたが、ここでトラブル発生。予定のバスがなかなか来ない。バス停にいた福島生まれのばっちゃんが親切にいろいろ教えてくれたがイマイチ田舎者（我々）には理解できず、結局電車と歩きで向かうことにした。お陰で途中の立会川駅で若き日の竜馬像を見ることができた。下見のときバスのルートを教えてもらっていた品川歴史館で顛末を話すと12月から運航が変わっていたとのことで平謝りされた。歴史館ではお詫びということで、皆の入場料を免除してもらい、おまけに次回のチケットも頂いた。よく考えると入場料は70歳以上無料であったが、ご厚意は素直に頂くことにした。品川歴史館では御殿山の特別展が開催されていた。この辺りは徳川将軍が鷹狩によく訪れたところで、その際に宿泊した御殿が在ったことから御殿山と言われている。確か、三代将軍家光は鷹狩で鴻巣御殿には数回来ており自慢の一つであったが、なんと御殿山には29回訪れたとあった。まあ、鴻巣vs品川では不詳するしかない。　帰りは、大森貝塚遺跡庭園で大森貝塚を見学。日本の考古学がここから始まった記念すべき場所である。解散は大森駅。天候にも恵まれ無事イベントを終えることができた。女性陣はお茶して帰るとか、男性陣は若い頃ならちょっと一杯となるところであるが誰も言い出さない。勤め人が帰る前に早く帰ることに、健全・健康な一日であった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上	江戸名所/ 広重初代：品川の駅海上
		京急/ 北品川駅（集合場所）
		鯨塚（将軍家斉に上覧の鯨の供養塚）
		左に品川宿の看板、昔の東海道現在の姿
		品川博物館から5分の「大森貝塚」、発見者はエドワード・モース。ハマグリは大きく、我々の時代と同じでビックリ
	品川歴史館の庭園の紅葉（この敷地は元安田財閥の安田善次郎の甥の邸宅）
	坂本龍馬の像（龍馬は浜川砲台の警護のため土佐藩に赴任、若き龍馬の覚醒の地）
	品川博物館にて
	北品川の近くで江戸時代は海であった、現在は屋形船などの出発点、品川の浦船だまり