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大人の社会科ひとり見学報告
武蔵水路の川面水門、糠田排水機場
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専攻2期 中島竹夫(鴻巣) |
武蔵水路の川面(かわずら)水門
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子供の頃、元荒川土手で悪ガキとよく遊んだ。その荒ぶる川、元荒川には豪雨時も、未だ曽て洪水は勿論、注意報も出た記憶はない。(昭和 22年のカサリン台風時には発令されたとの話は聞いた)。昨今の異常と思われる豪雨時にも注意報もなく、あと 30〜50 cmのヒタヒタはあるが、溢水もなくいつもホットしている。そんな中、昨秋の台風21号による豪雨に関する新聞記事を見て、武蔵水路が、元荒川溢水、家屋浸水被害の防止に大きく貢献しているじことを遅らばせながら知った。 |
糠田 排水機場
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《 参考 》
武蔵水路 : 利根川の水を荒川に導水し、主に東京都水道局、埼玉県企業局などの水道水に役立てている。行田〜鴻巣間 全長14.5Km、全体が開水路。1965年(昭和40年)送水開始。
3月の桜つぼみ膨らみつつある時期に、関連の2施設をひとり見学した。豪雨時、元荒川の水位が上昇し溢水が予想されると(所定の水位になると)、武蔵水路は利根川からの取水を停止、川面水門を開放し、元荒川の水を武蔵水路に導入させ、元荒川の水位低下を図る。(左側が元荒川、右が水門、武蔵水路に繋がる。この先でサイホンにより同川と交差している)
《 参考 》 : ライブ映像(元荒川・川面水門地地点)http://www.water.go.jp/kanto/musasi/live/index3.html ←ここをクリック
糠田排水機場
豪雨時には当然、荒川の水位も上昇しており武蔵水路から自然放流はないどころか逆流も発生するので荒川への放流水門を閉鎖し、ポンプで強制排出させる。排水ポンプ3基、最大排水性能5?/秒(小学校のプールを一分以内に排出できる性能)
《 参考 》 : ライブカメラ 荒川:武蔵水路合流点(糠田橋)/吉見町明秋
http://www.ktr.mlit.go.jp/arajo/live/camera06.html ←ここをクリック
これらの一連の監視、水門開閉作動などは利根導水総合事業所で遠隔操作、そして排水ポンプ作動は職員が出向き行われている。一年365日、24時間対応。
昨年10月の台風21号時には、一連のシステム作動が行われ、元荒川の水位を79cm下げることができたとのことです。同様の溢水防止は忍川、星川でも実施され、過去最大の排水量規模だった。(これら溢水防止を、内水排除と呼んでいる)これがなかったら元荒川は一部で溢水していたと思われる。
《 参考 》 : 平成29年10月 台風21号による内水排除速報
http://www.water.go.jp/kanto/musasi/news/2017/20171027_musashi-naisui02.pdf
←ここをクリック(5 秒程度で表示)
台風や豪雨時における私たちの安心・安全な生活は、これら社会インフラの下に成り立っていることを改めて認識した。
昨年11月には、彩央会にて行田浄水場・利根導水総合事業所の見学会が行われ、私も興味津津参加し大いに学んだが、今年は6月26日に元荒川水循環センター見学会が開催されるので、参加し下水浄化について見聞を広めたい。
《 参考 》 : 正式名称:独立行政法人水資源機構 利根導水総合事業所
埼玉県下水公社 元荒川水循環センター |
読売新聞の記事(201/10/31 掲載)
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武蔵水路の役割(図の下段は、左が利根川です)
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