映画… 「チャイナタウン」を観賞

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「映画を楽しむ会」活動報告―85
「チャイナタウン」を観賞
〜 1930年代ロサンゼルスの悪徳を描く犯罪映画の逸品 〜

参加の11名
・監 督:ロマン・ポランスキー
・出 演:ジェイク・ギテス:
     ジャック・ニコルソン
     イヴリン・モーレイ:
     フェイ・ダナウエイ
     ノア・クロス:  
     ジョン・ヒューストン     
・作 品:
 1974年/アメリカ/カラー/132分
・会 場:こうのすシネマ
 2024/11/25(月) 実施
・参加者:11名
・昼 食:サイゼリア(11名)

サイゼリア 食事会も全員参加
 (注)初参加の伊藤堅一さんと丸山清栄さんを、食事の際参加者に紹介した。

 <ストーリー>
 1930年代のロスアンゼルス。
 不倫調査を専門とするしがない私立探偵のジエイク・ギテスは、モーレイ夫人と名乗る女性に依頼され、市の水道局幹部であるホリス・モーレイの身辺捜査を開始する。
 
ギテスはホリスが若い女性と密会している証拠写真を撮ることに成功するが、公務員であるホリスの不倫が新聞の記事となり、しかもホリスは殺されてしまう。依頼人は、モーレイの妻ではなかったのだ。
 事件の真相に迫ろうとするギテスは、本当のモーレイ夫人イヴリンに惹かれるが、彼女は恐ろしい秘密を抱えていた。イヴリンの父ノア・クロスは水道局の元幹部で、ダムの水を不正に流し莫大な利益を得ていた。また、モーレイとはダムのあり方をめぐり対立していた。
 黒幕はクロスと思わせる余韻を残しながら、最後の悲劇イヴリンの銃撃による死に向かう。親、子、孫3代の悲劇を表している。
 題名のチャイナタウンは“目に見えない権力の生む腐敗”の象徴だったのだが、悲劇的な結末に実際のチャイナタウンを登場させて作品に深みを出している。
主演のニコルソンとフェイ・ダナウエイは非常に魅力的な組み合わせだと思った。
                     (報告:岩佐正二、写真:石黒廣行)

<参加者から寄せられた感想>
 古荘元信さん(専攻5期、北本市)
 この映画は初めて観た。観ていて誰かの推理小説の原作を映画化したものかと思ったが、違った。後で映画の解説を読んだら、ロバート・タウンが脚本を手掛けた、名作ハードボイルドとあった。
 映画は1930年代ロスアンゼルスを舞台に、政治的陰謀に巻き込まれた私立探偵の戦いというストーリーであるが、陰謀の首謀者(クロス)の娘(イブリン)の娘(キャサリン)の父親が、実はクロスだったという複雑な人間模様が描かれていて、大変面白い映画であった。

 伊藤堅一さん(専攻3期、上尾市)
 皆さんはチャイナタウンと聞くと何をイメージするだろうか。人が多くて騒々しくて、何か犯罪の匂いを思い浮かべるだろう。そうなのだ。この映画は1930年代のカリフォルニアの水利権の陰謀、男女のスキャンダル、近親相姦、殺人事件を織り交ぜた暗い事件に巻き込まれた私立探偵の物語だ。しかし、詰め込みすぎたのか筋がわかりにくい映画だし、音楽もサスペンス風で暗くて怖い曲だ。
 1974年製作の映画だが、古い型の自動車をたくさん見られて楽しかったし、最後にフェイ・ダナウェイ演じる女性の主役が警察に射殺された後で、これまでの殺人事件の容疑者として私立探偵を追い回していた警部補から、「もうこれ以上問題を起こすな。この街を出ろ」と指示された私立探偵が、警察官に付き添われてとぼとぼと暗くなったチャイナタウンの街を去っていく描写が印象に残った映画だ。
 筋が絡み合って難しく、もう少し見るとすっきりするだろうと期待しながら見ていたが、最後まで絡みがほどけなかった。しかし、わからないなりにも全体的にテンポが早く、いかにもアメリカの映画という感じで退屈はしなかったし、アカデミー賞やゴールデングローブ賞を受賞しているので、素晴らしい作品なのだろう。
 フェイ・ダナウェイを久しぶりに見た。1968年に日本で公開された「華麗なる賭け」では、もっと若いがなんとなく冷たい感じの女優だった記憶がある。今回の作品は、33歳くらいでの撮影と思うが、存在感があり熟女になり始めた女優だった。家に帰ってから、ユーチューブで「華麗なる賭け」の主題歌である「風のささやき」をサントラ盤で聞いた。こちらは曲も明るいし、いい曲だ。皆さんにおすすめだ。
 映画館で映画を見るのは、何年振りだろうか。映画館だと迫力や雰囲気が違う。また次回も見に行こう。
                                   以上